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青を作るには何色を混ぜる?基本手順とムラなく仕上げるポイント

ライフハック

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青は混色で作れる?光と色材のちがい(RGBとCMY)

光と色材は、同じ「色」でも混ざり方のルールがちがいます。光は赤・緑・青(RGB)の三原色で、重ねるほど明るくなります。スマホやテレビはこの方式です。いっぽう絵の具やインクはシアン・マゼンタ・イエロー(CMY)の三原色で、混ぜるほど暗くなります。紙に印刷するときの仕組みはこちらです。

青を作るとき、光の世界では「青」をそのまま出せますが、絵の具やインクの世界では、基本的にシアンに少量のマゼンタを足して作ります。イエローはふつう入れません。入れると緑や灰色に寄りやすいからです。

ここで大事なのは、「同じ青でも、しくみが違うと数字や比率が変わる」ことです。デジタルとアナログをそのまま比べないようにしましょう。

スマホの青と絵の具の青が違うのはなぜ?

表示は光(RGB)、絵の具は色材(CMY)で混ぜ方のルールが別だからです。同じ見た目の青でも、作るための手順や数値は異なります。

 

青を作るための基本知識(色相・明度・彩度)

色相は「色み」の位置で、青は緑と紫の間にあります。明度は明るさ、彩度はあざやかさです。混色で思いどおりにするには、この三つを別々に考えると迷いにくくなります。

明るくしたいときは白や水分で薄めます。暗くしたいときは黒や補色を少量だけ。あざやかさを保ちたいときは、補色の入れすぎに注意します。補色は反対側の色で、青の補色はだいたいオレンジ寄りです。補色を入れすぎると彩度が下がり、くすんだ色になります。

また、乾燥前と乾燥後では見え方が変わることがあります。アクリルや水彩では乾くと少し暗くなることが多いので、試し塗りをしてから本番に進むと安心です。

くすみはどんな状態?どう起きる?

彩度が下がって灰色がかった状態です。補色が混ざりすぎたり、顔料の種類を混ぜすぎたり、水分や媒材が多すぎると起きやすくなります。

 

材料別の特徴(絵の具・インク・食用色素)

絵の具やインクは、色をつくる仕組みが違います。絵の具は主に顔料が粒として入っており、表面で光をはね返して色に見えます。インクや食用色素は染料ベースが多く、素材にしみこんで発色します。顔料は耐光性や隠ぺい力が高い傾向、染料は透明感がありにじみやすい傾向があります。

絵の具はアクリル・水彩・油彩などで扱いが変わります。アクリルは速乾で水に強くなります。水彩は水で薄めやすく、重ね塗りで調整します。油彩は乾燥がゆっくりで混色の幅が広いですが、乾燥待ちが必要です。

インクはプリンター用や万年筆用などがあり、同じ「青」でも用途が違います。プリンターはCMYKの組み合わせで青を作るので、色プロファイルや紙質の影響が大きいです。万年筆インクはにじみやすく、紙の選び方が仕上がりを左右します。

食用色素は台所まわりの用途に限定して使いましょう。食品用の色素でも、量を入れすぎると風味や見た目に影響します。少量ずつ加えて、使う前に少し時間をおいて色の落ち着きを確認します。

下地(紙・布・食品)で発色はどれくらい変わる?

白くて平らな下地ほど発色は素直になります。色つきや凹凸のある下地は、色が沈んだり、見え方が変わりやすくなります。

 

基本の作り方|シアン+少量マゼンタで作る青

もっとも再現しやすい青は、シアンを土台にして、マゼンタを少しだけ足す方法です。手順はシンプルですが、少量ずつ進めることが成功のコツです。

  • シアンを用意する(ベース色)。
  • マゼンタをつまようじの先などで、ごく少量ずつ加える。
  • よく混ぜ、試し塗りをして乾くのを待つ。
  • 紫に寄りすぎたらシアンを足す。緑に寄いたらマゼンタを一滴だけ足す。
  • 明るさは白や水分で、暗さは黒か補色で微調整する(少量ずつ)。

この順番の理由は、シアンの量を主役にして、色相をマゼンタで調整するほうがコントロールしやすいからです。マゼンタから始めると紫寄りになりやすく、戻すのが大変です。

表にチェック項目をまとめます。

手順 目的 目安 注意点
ベースを作る シアンで土台づくり 8〜9割をシアン マゼンタは後から微量
色相調整 紫〜緑の位置決め マゼンタごく少量 入れすぎると紫に寄る
明るさ調整 明るく・暗くする 白/水分/黒/補色 一度に足しすぎない
仕上げ確認 乾燥後の色を確認 試し塗り必須 乾くと暗く見えることあり

緑っぽくなったら何を足す?

マゼンタをほんの少し足すと中立な青に戻りやすいです。入れすぎないよう、つまようじの先で加えましょう。

 

きれいに仕上げるコツ(混ぜ方・水分量・媒材)

色が濁る大きな原因は、混ぜすぎと補色の混入です。混ぜる道具は一つに決めて、容器のふちに残った色を不用意に落とさないようにします。水分が多いと薄く、少ないとムラになりやすいので、試し塗りでちょうどよい粘度を見つけましょう。

媒材(メディウム)を使うなら、透明タイプを少量から試します。つや消しは白っぽく見え、つやありは色が深く見えることがあります。重ね塗りする場合は、下の層が乾いてから重ねると濁りにくくなります。

ブラシストロークは方向をそろえるとムラが目立ちにくくなります。広い面は幅広の刷毛、小さな面は細い筆で、道具を使い分けると仕上がりが安定します。

最も濁りやすい組み合わせは?

青に補色(オレンジ寄り)を入れすぎると、彩度が落ちて灰色っぽくなりやすいです。黒や茶色の入れすぎにも注意します。

 

色レシピ集|水色・中くらいの青・群青・ウルトラマリン風

代表的な青の目安比率をまとめます。顔料やメーカーで差が出るため、比率は「出発点」として使い、試し塗りで調整してください。

色名 主成分 補助色 比率の目安 仕上がりの目安
水色 シアン シアン3:白2〜3 明るくやわらかい青
中くらいの青 シアン+マゼンタ 白少量 シアン8:マゼンタ1(白は必要に応じて) 標準的な青
群青 マゼンタ+シアン 補色ごく微量 シアン6:マゼンタ4(黒や補色は極少量) 深く落ち着いた青
ウルトラマリン風 マゼンタ寄り+シアン 白ごく少量 シアン5:マゼンタ5(白は必要に応じて) 紫みのある鮮やかな青

微調整のコツは、色相はマゼンタとシアンで、明るさは白と黒で、彩度は補色の量で管理することです。黒は便利ですが入れすぎると一気にくすむので、最後の一押しにとどめます。

黒を使って暗くしてもよい?

少量なら可です。ただし彩度が下がりやすいので、まずは青に近い補色を少量だけ入れて暗くし、足りなければ黒で締める順番がおすすめです。

 

分野別の作り方|絵の具/インク/食用色素/デジタル

絵の具では、シアンとマゼンタの絵の具を用意し、比率を少しずつ動かします。アクリルは乾きが早いので小分けして混ぜると管理しやすいです。水彩では水の量が色の明るさに直結します。油彩は混ぜる時間に余裕があるぶん、重ね塗り前の乾燥を待つ計画が大切です。

インクは粘度が低く、混ぜると広がりやすいので、スポイトで1滴ずつ調整します。プリンターの場合、CMYKの数値で青を再現しますが、紙やプロファイルによって出方が変わります。試し刷りで確認し、必要ならCとMを少しずつ上げます。

食用色素では、青の素となる色素を使うのが簡単です。もし手元にシアンやマゼンタに近い色しかない場合は、シアン寄りを多めにし、マゼンタをようじの先で足します。食品の温度や水分で色が変わって見えることがあるので、完成前に冷まして色を確認しましょう。

デジタルでは、HSB(色相・彩度・明度)やCMYKで管理すると考えが整理しやすいです。たとえば「中くらいの青」はHSBでH=210°前後、S=80%、B=70%あたりを出発点にできます。印刷に回すときはCMYKでCとMを高め、YとKは低めから調整します。

プリンターの青が暗い・くすむのはなぜ?

紙の吸いこみやプロファイルの違いで、インクが広がったり沈んだりするためです。紙を変える、CとMのバランスを再調整する、設定を見直すと改善することがあります。

 

応用編|濃い青・群青・ウルトラマリンの深みを出す

濃い青を作るコツは、「暗くする」と「彩度を保つ」を別に考えることです。黒を使わずに暗くしたいときは、補色をごく少量だけ使います。たとえば青にわずかなオレンジ寄りを混ぜると、明度が下がって深みが生まれます。ただし入れすぎると一気にくすむので注意します。

群青の深みは、マゼンタ比率をやや上げて紫みをコントロールし、シアンで抜け感を残すと出やすくなります。ウルトラマリン風は、透明な媒材を使って層を重ねると、単色混色よりも奥行きが出ます。

試し塗りは、薄い→中間→濃いの3段階を並べて確認すると、どこで彩度が落ちるかが見つけやすいです。

黒以外で暗くするには?

青の補色(オレンジ寄り)をごく少量、または近接色の紫や緑を少しずつ足す方法があります。いずれも量を最小限にして、試し塗りで確認しながら進めます。

 

配色の考え方|デザイン・伝統色・心理的効果

青は清潔感や落ち着きを感じさせやすい色です。配色では、白と合わせるとクリーン、グレーで品よく、オレンジ系でコントラストが強くなります。強い差し色を使うときは、面積を小さめにしてアクセントにすると扱いやすくなります。

日本の伝統色には、藍色、瑠璃色、納戸色など多くの青があります。名前は近い意味でも、明るさや彩度が少しずつ違います。作品や用途に合わせて、明るさと鮮やかさを基準に選ぶとブレにくくなります。

心理的には、青は涼しさや距離感を感じさせることがあります。広い面に使うと空間が広く見えることもあります。冷たく感じすぎる場合は、木目や生成りの布など、温かみのある素材と組み合わせるとバランスがとれます。

青と相性のよい差し色は?

オレンジやコーラルなどの暖色系が定番です。やわらかくしたい場合はベージュや生成りも使いやすい差し色です。

 

保存と色あせを防ぐコツ(保管・使用時の注意)

色を長持ちさせるには、直射日光、高温多湿を避けます。容器はしっかり密閉し、ふたの縁についた絵の具は拭き取っておくと固まりにくくなります。使用時は、パレットの清潔を保ち、混ぜた色は必要量だけ小分けして使います。

乾燥後の作品は、紫外線を避けて保管します。紙作品は、酸を含まない台紙やスリーブを使うと黄ばみにくくなります。インク作品は紙質やコーティングの影響を受けやすいため、仕上がり後の保護スプレーを検討してもよいでしょう。

長期保存で分離したらどうする?

よくかき混ぜます。沈殿が固い場合は、メーカー指定の薄め液やメディウムを少量ずつ使って均一に戻します。

 

よくある失敗と原因・対処チャート

症状ごとに、原因とやることをまとめました。迷ったら上から順に試します。

症状 よくある原因 試す順番 注意点
緑っぽい青になる マゼンタ不足 マゼンタを微量足す→試し塗り 入れすぎは紫寄りに
紫っぽい青になる マゼンタ過多 シアンを足す→試し塗り 一度に大量に足さない
くすむ・灰色っぽい 補色の入れすぎ、黒の入れすぎ 補色を控える→新しいベースで作り直す 迷ったら少量ずつ
暗すぎる 黒の入れすぎ 元の青を足す→必要なら白で調整 黒は最後の一押し
明るすぎる 白や水分が多い ベース色を追加→層を重ねる 乾燥後も確認
ムラになる 粘度不適切、筆運びが不均一 媒材で粘度調整→筆幅を合わせる 乾く前に塗り切る

思った色にならない時の最初の確認点は?

試し塗りと乾燥後の色を見たかどうかです。乾燥で色は変わることがあるため、必ず確認しましょう。

 

まとめ|理想の青を安定して作るための要点

まず、光(RGB)と色材(CMY)の違いをおさえます。絵の具やインクで青を作る基本は、シアンにマゼンタを少しずつ足すことです。明るさは白や水分、暗さは黒や補色で調整します。濁りを避けるには、少量ずつ混ぜる、試し塗りをする、乾燥後も確認する、の三つを守ると安定します。レシピ表は出発点です。顔料や紙によって差が出るので、微調整を楽しみながら理想の青に近づけていきましょう。

最短で青を作るコツは一言で?

シアンを主役に、マゼンタをつまようじ一滴ずつ足して、毎回試し塗りをすることです。

 

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