今年もあと2ヶ月!まずやるべきは「振り返りと整理」
年末が近づくと、やることが多く感じます。最初にやるのは、むずかしい作業ではありません。いまの自分を静かに見て、今年の歩みを短くふり返ることです。紙でもスマホでもよいので、5つの問いに答えてみましょう。
1) 今年やってよかったことは何か。
2) 思ったより進んだことは何か。
3) 進まなかった理由は何か(外部要因/自分の行動)。
4) やめたら楽になったことは何か。
5) 来年に持ち越してもよいことは何か。
この5問に3〜5行で答えるだけで、気持ちは軽くなります。完璧な記録は不要です。「できた/できない」を分け、事実と言い訳を分けるだけで十分です。
もう一つのポイントは、ふり返りの順番です。まず事実を並べ、次に感情を言葉にし、最後に小さな次の一歩を書きます。この順番だと、自分責めをしにくくなり、行動に移りやすくなります。
注意書き:お金や健康に関わる判断は人によって事情がちがいます。ここでは一般的な情報だけを扱います。気になる点がある場合は、公的な案内や専門家の情報もあわせて確認してください。
今年の目標を振り返ってみよう
年初に立てた目標をすべて探す必要はありません。思い出せるものを3つだけ書き出し、次の3つで評価します。「続けられた/一部できた/できなかった」。その後、「なぜそうなったか」を1行ずつ書きます。できなかったものは、量が大きすぎたか、頻度が高すぎたか、測りにくかったかのどれかであることが多いです。
ふり返りメモの例:
- 毎朝のストレッチ:一部できた。出勤が早い日は忘れがち。
- 毎月の写真整理:できなかった。開始トリガーがなかった。
- 家計の見直し:続けられた。月末に時間をとる仕組みがあった。
気持ちの整理で年末の焦りをなくす方法
焦りは「やることが見えない」「量が多い」の二つで生まれます。まずは、思いつくやることをすべて書き出し、3つに分けます。「15分でできる」「30分でできる」「60分かかる」。同じ分類でも、今日やる必要がないものは来月のカレンダーに逃がします。手帳がない人はスマホのカレンダーでOKです。
もう一つのコツは「締め切りの前倒し」です。年末ぎりぎりにしないで、1週間早い日付で予定を入れます。余裕があれば、想定外に対応できます。気持ちの整え方は難しく見えますが、実際は「見える化」と「前倒し」でかなり落ち着きます。
よくある質問:振り返りはどれくらい時間をかければいい?
結論:まず15分で十分です。時間を伸ばすのは「書いたあと」です。15分で5問に答え、必要ならさらに15分足します。長くやるより、短く回数を重ねるほうが効果が出やすいです。
年内にやっておきたい整理品は
年末に軽くしておくと、年明けの動きがスムーズになります。ここでは「モノ」「デジタル」「契約」「人づき合い」の4つに分けて考えます。すべてを完璧にする必要はありません。各領域で一つずつ片づけば、十分な効果があります。
まずは小さく始めます。1回で終わるものを選び、時間の箱に入れます。下の表は、所要時間の目安と最初の一手です。迷ったら、いちばん左上(15分×やさしい作業)から着手してください。
| 領域 | 15分で | 30分で | 60分で | 最初の一手 |
|---|---|---|---|---|
| モノ | レシートと紙の仕分け1束 | 服の見直し(今季だけ) | キッチン引き出し1段の総入替 | ゴミ袋と分類メモを用意する |
| デジタル | 写真の重複削除50枚 | ダウンロードフォルダの空にする | クラウドのフォルダ作り直し | タイマーを15分に設定する |
| 契約 | 使っていないサブスク確認 | 明細の受取方法を電子に統一 | 年1回のプラン見直し候補をリスト化 | 通帳やアプリを開く |
| 人づき合い | 送り忘れの御礼メッセージ | 年末年始の予定すり合わせ | 会う人・連絡したい人の整理 | 送る相手を3人だけ選ぶ |
表の通り、作業は細かく切ると始めやすくなります。完了条件もはっきりさせます。「引き出し1段を空にして入れ直す」「写真を50枚減らす」のように、行動と結果が対応する言い方にすると、進み具合が見えます。
今年のうちに終わらせたい日常タスク
年内にやっておくと気が楽になる日常の用事は、次の通りです。
- 不要な書類の裁断と処分(住所がある紙は慎重に扱う)
- 電球や乾電池など消耗品の補充リスト化
- 玄関と水回りの軽い掃除(5分でOK)
- 写真のバックアップ確認(クラウドと外付けの二重)
- アプリの通知整理(要らない通知を止める)
どれも短時間で進みます。連続でやらず、すき間時間に1つずつ片づけるのがコツです。
次の年に向けて整えておきたい習慣とは?
来年のスタートを軽くするなら、習慣の土台を年内に作ります。おすすめは「寝る前10分の片づけ」「毎週同じ曜日のふり返り」「日曜の準備15分」です。どれも時間が短く、生活に混ざりやすいものです。習慣は、同じ場所・同じタイミングでやると続きます。たとえば歯みがきのあとに3分だけ机を拭く、というように結びます。
よくある質問:捨てるか迷う物はどう判断する?
結論:「期限」と「代わりがあるか」で決めます。期限が切れている紙や保証は手放せます。服や小物は、今季で一度も使わなかったかを見ます。代わりになる物があるなら、写真だけ残して手放す方法もあります。
モヤモヤを手放してスッキリするための習慣リセット法
習慣を変えるときは、やめる→空ける→入れ替える、の3ステップが効果的です。まず減らすことで、時間と気力に空きを作ります。空いた枠に、入れたい行動を小さく置きます。この順番を守ると、反動が少なく、続けやすくなります。
年末までにやめたい悪習慣リスト
やめる候補は人によって違いますが、年末に多いのは次のようなものです。
- 寝る直前の長いスマホスクロール
- なんとなくの間食の回数増加
- 予定を入れすぎて休みがない週末
- 机の上に物を置きっぱなしにする習慣
- 通知にすぐ反応して作業が途切れること
全部を一気にやめる必要はありません。最も影響が大きい一つだけを選び、行動の入口をふさぎます。たとえば、寝室でスマホ充電をしないだけでも、夜更かしは減ります。
代わりに始めたいシンプル習慣3選
置き換え例を3つ紹介します。
- 夜更かし→就寝前10分の読書。短いエッセイや詩でもOKです。
- だらだらスマホ→アラームを30分だけに設定し、音が鳴ったら充電場所に戻す。
- 片づけ後回し→「出るときに1個戻す」ルール。部屋を出るたびに1個だけ片づける。
行動のハードルを下げると、達成感が生まれやすくなります。うまくいったら、回数や時間を少しずつ増やします。
よくある質問:三日坊主にならないコツは?
結論:成功の条件を小さく決めることです。「毎日30分」ではなく「週3回5分」のように、成功ラインを低くします。できた印をつける表を作り、1週間ごとにリセットします。続けられなかった週があっても、責めずに量を半分にして再開します。
2ヶ月あればまだ間に合う!小さな目標の立て直し術
年内の残り時間は限られています。そこで、2週間を1つの区切りにした「タイムボックス」を使います。2週間で終わる小さな目標を作り、終わったら見直し、次の2週間に進みます。流れが止まりません。
再スタートにおすすめな小さな目標の作り方
目標は「行動+回数+締め切り」で書きます。例として「朝のストレッチを2週間で6回」「写真整理を2週間で3回」などです。「できている姿が想像できる」書き方にすると、迷いが減ります。行動のトリガーもセットにします。朝食後、通勤前、日曜の夜など、既にある習慣につなげます。
目標の紙は見える場所に置きます。スマホの壁紙にする方法もあります。終わったら、印をつけるだけでOKです。細かなメモは要りません。
失敗を力に変える思考リセットのコツ
計画どおりに進まないときは、分解テンプレを使います。
- やる量を半分にする(30分→15分)
- 頻度を週3回→週1回にする
- 時間帯を変える(夜→朝)
- 場所を変える(ソファ→机)
分解しても動けないときは、目標を「姿勢を正す」「机に向かう」のような入口行動にします。入口までたどり着けば、次の行動は軽くなります。
よくある質問:目標の大きさはどのくらいがちょうどいい?
結論:2週間で遅れても取り戻せる大きさです。たとえば、週3回の行動は、1回抜けても翌週に振り替えやすいです。逆に毎日必須は、1日抜けると追いかけが難しくなります。最初は小さく始め、慣れたら少しずつ増やします。
新年を気持ちよく迎えるためにやるべき5つの準備
ここでは「住まい」「時間」「人づき合い」「お金」「学び」の5つにしぼって準備します。全部を同時に進める必要はありません。今週は一つ、来週は次の一つ、と順に進めれば十分です。
部屋と心を整える大掃除&整理整頓術
大がかりな掃除は、場所の順番を決めると進みます。上から下へ、入口から奥へ、の順です。時間は60分を上限に切り、翌日に続けます。洗剤や道具の使い方は表示を守り、換気をしながら作業します。無理に高所作業をせず、脚立は安定したものを使います。
片づけは「出す→分ける→戻す」の3段階です。出す量は半分までにし、全部出しを避けると疲れにくいです。分けるときは、「使う」「保留」「手放す」の3つの箱を用意します。保留が増えたら、1か月後の見直し日をカレンダーに入れておきます。
来年の目標を立てる前にやっておきたいこと
いきなり大きな目標を作らず、余白を先につくります。週に1回、予定を入れない時間帯を決めます。思考を休ませる時間があると、よい目標が出やすくなります。また、来年やりたいことを3つだけ書き、すぐにやらないルールをつけます。年明けの最初の週に、改めて読み直すためです。
5領域の優先順位づけフロー
優先順位は、負担が軽く効果が大きいものから着手します。次の順番を目安にしてください。
- 住まい:毎日の視界が変わり、達成感が高い。
- 時間:予定の入れ方を変えると、他の領域が進みやすい。
- 人づき合い:連絡を1通送るだけでも関係が温まる。
- お金:固定費の確認など、年1回で効果が続くものを扱う。
- 学び:興味と体力が戻ってから始めると続きやすい。
この順はあくまで一例です。体調や家族の予定に合わせて、無理のない組み合わせに変えてください。
よくある質問:全部できないときの優先順位は?
結論:生活の土台に近いものからやります。まずは睡眠と食事のリズムを整え、次に住まいの一部を片づけます。その後で時間の使い方を見直します。順番をすべて守れなくても問題ありません。できたところから次に進めば大丈夫です。
まとめ
ここまでの内容を、実行しやすい形にまとめます。今週は、15分、30分、60分の3つの時間箱を用意し、それぞれに一つずつ行動を入れます。たとえば、15分で書類の仕分け、30分で写真整理、60分で引き出しの入れ替え、のようにします。
次に、つまずいたときの戻り方を決めておきます。やる量を半分にする、回数を週1に落とす、時間帯を変える、のいずれかを先に選んでおきます。うまく進まなくても、戻り方が決まっていると立て直しが早くなります。
最後に、今日から始める一歩を決めます。机に紙を1枚置き、5問のふり返りに答える。ここからでOKです。答えたら、来週の同じ曜日にもう一度ふり返る予定を入れます。年末までに数回回せれば、気持ちの重さは確実に軽くなります。
よくある質問:今日から始めるなら何を先にやる?
結論:5問のふり返りを15分でやります。次に、やることを3つだけ選び、15分・30分・60分に入れます。終わったら印をつけ、翌週の同じ曜日にもう一度ふり返ります。これだけで、年明けの準備は着実に進みます。
